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【ビジネスケアラー支援で知るべきポイント】育児・介護休業法の法改正について徹底解説!

目次
ビジネスケアラーとは
育児・介護休業法とは
育児・介護休業法の改正内容

・法改正内容①:子の年齢に応じた柔軟な働き方を実現するための措置の拡充
・法改正内容②:育児休業の取得状況の公表義務の拡大や次世代育成支援対策の推進・強化
・法改正内容③:介護離職防止のための仕事と介護の両立支援制度の強化等
まとめ

ビジネスケアラーとは

ビジネスケアラーとは、仕事と介護の両立をしている人のことです。
これから2030年まで増加傾向にあり、経済産業省は、2030年時点で、家族を介護する人の約4割である318万人がビジネスケアラーになると予測しています。

国や企業が両立を支援し、ビジネスケアラーが安心して仕事を続けることができなければ、生産性が低下することはもちろん、望まない介護離職が増えることになりかねません。貴重な働き手を失うことのないよう、企業も真剣に取り組む必要があります。

参考記事:【経済産業省が策定】ビジネスケアラーの両立を支援するガイドラインを解説!

育児・介護休業法とは

育児・介護休業法の正式名称は「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」と言い、仕事と育児や介護を両立する人を支援するためにできた法律です。

育児・介護休業法で定められている主な制度や措置には、下記のようなものがあります。

介護休業
介護休暇
短時間勤務の措置
所定外労働の労働の制限
時間外労働の制限
深夜業の制限
介護休業等を理由とする不利益取扱いの禁止
介護休業等に関するハラスメントの防止
育児休業
出生時育児休業
個別周知・意向確認の義務化
雇用環境整備の義務化

これらの制度や措置を就業規則に組み込むことは、企業にとっての義務です。

また、従業員にはそれらの制度や措置を利用する権利があります。

育児・介護休業の利用によって、解雇や降格、減給などの不当な対応をしてはいけないということも定められています。

参考:厚生労働省 介護休業制度   厚生労働省 育児休業制度 特設サイト

育児・介護休業法の改正内容

今回の法改正は、性別問わず、仕事と育児や介護を両立できるようにすることを目的として

行われます。

具体的な改正内容を確認していきましょう。

法改正内容①:子の年齢に応じた柔軟な働き方を実現するための措置の拡充

子どもの年齢に応じて「柔軟な働き方」を希望する人が増えてきます。男女ともに希望に応じて仕事と両立できるようにしていく必要があることから、法改正が行われます。

具体的には下記が改正されます。

柔軟な働き方の措置を選べる

3歳以上の小学校就業前の子どもを養育している従業員は、柔軟な働き方を実現するために以下から2つを選択することができるようになります。

始業時刻等の変更
テレワーク
短時間勤務
新たな休暇の付与
その他働きながら子を養育しやすくするための措置

また、この措置を個別に周知すること、従業員に意向を確認することも義務付けられています。

子どもが3歳以上になっても所定外労働の制限(残業免除)が適応される

所定外労働の制限の対象となる従業員の範囲が、「3歳になるまでの子どもを養育している従業員」から「小学校就学前の子どもを養育している従業員」に拡大します。

子どもが小3になるまで子どもの行事参加に看護休暇を利用できる

子どもの看護休暇がとれるのは、現在の「小学校就学前まで」から「小学校3年生まで」に拡大されます。

また、子どもの行事参加や感染症などによる学級閉鎖などの場合でも、看護休暇が取得できるようになります。

これまでは勤続6ヶ月未満の労働者は、労使協定に基づき看護休暇を利用することができませんでしたが、その仕組みが廃止され利用できるようになります。

努力義務にテレワークが追加される

3歳になるまでの子どもを養育している従業員に対して、事業主が講ずる努力義務としての措置の内容に、テレワークが追加されます。

義務ではなく努力義務ですが、今後義務になっていく可能性も否定はできません。今からテレワークができるよう社内環境を整えておくと良いでしょう。

個別で意向を確認すること・配慮することが事業主の義務になる

妊娠や出産を告げた時や、子どもが3歳になる前に、事業主は従業員に個別で「仕事と育児の両立に関する意向」を聴取すること、またそれらについて配慮することが義務付けられます。

事業主は上記をヒアリングするために、必ず面談を行う必要があるでしょう。

法改正内容②:育児休業の取得状況の公表義務の拡大や次世代育成支援対策の推進・強化

2023年4月の法改正では、常時雇用従業員1,000人以上の企業に、男性労働者の育児休業取得率などの公表が義務化されました。

この対象が今回の法改正で、常時雇用従業員300人以上の企業へ、範囲が拡大されます。

また、「育児休業の取得状況(男性の育児休業等取得率)」と「労働時間の状況(フルタイム労働者の各月の時間外・休日労働時間)」の数値目標の設定が、常時雇用従業員101名以上の企業において義務化されます。

※100名以下の企業は努力義務

さらに、現在実施されている「次世代育成支援対策推進法」の有効期限が、2035年3月31日までに延長されます。

これまでも少子化対策として行われていた対策ですが、引き続き少子対策は必要であるとして、延長されることになりました。

法改正内容③:介護離職防止のための仕事と介護の両立支援制度の強化等

望まない介護離職を防ぎ、仕事と介護の両立を支援するために法改正が行われます。

両立支援制度等の個別周知や意向確認が義務化される

従業員から介護に関する話があった際に、両立支援について個別に周知し、

本人に意向を確認することが義務化されます。

両立支援制度等に関する早期の情報提供や雇用環境整備を義務化

介護に直面する前の早い段階(40歳程度)で、両立支援についての情報を提供することが

義務化されます。同じタイミングで、介護保険制度についても周知することが望ましいとされています。

また、研修を実施する、相談窓口を設置するなど、雇用環境の整備をすることも義務化されます。

勤続6ヶ月未満の従業員も介護休暇を利用可能になる

これまで勤続6ヶ月未満の従業員は、介護休暇を取得することができませんでした。その仕組みが撤廃され、誰でも介護休暇を取得可能になります。

努力義務にテレワークが追加される

家族の介護をしている、いわゆるビジネスケアラーの従業員に対して、事業主が講ずる努力義務としての措置内容に、テレワークが追加されます。

義務ではなく努力義務ですが、今後義務になっていく可能性も否定はできません。今からテレワークができるよう社内環境を整えておくと良いでしょう。

参考:厚生労働省 令和6年改正法の概要

まとめ

2024年4月から段階的に、育児・介護休業法の法改正が行われます。

改正のポイントは仕事と介護、または育児の両立を支援するということです。

仕事と介護を両立するビジネスケアラーに関わる法改正は下記の通りです。

● 両立支援制度等の個別周知や意向確認が義務化される

● 両立支援制度等に関する早期の情報提供や雇用環境整備を義務化

● 勤続6ヶ月未満の従業員も介護休暇を利用可能になる

● 努力義務にテレワークが追加される

法改正の内容を確認し、自社の施策や制度に組み込んでいく必要があります。

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